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にビエンチャンに入った。なぜかIMPEは今回のわれわれのラオス訪問と調査日程などについてまったく知らなかったため、やや混乱があった。新任の所長Dr.Inthakoneは着任後まだ日が浅く、われわれの旅程、同伴職員の選定などは先任者の保健予防局長Dr.Pholsenaが取り仕切り、同局のDr.Sibounhom Archkhawongsが同伴することとなり、4月29日には空路パクセに到着した。チャンパサク県衛生部長Dr.Toukham Vanhmyxayら衛生部員と協議し、Dr.Bounthanh PaytanavanhとMr.Bomthavi Thanomhakが調査に同行することとなった。大型のRV車を運転手つき1日100USドル契約で借り上げることとし、5月2日までパクセ周辺のHouaygnang-Noy,Ban Mophou,Pak Houay Bang Liang、Don Phakanの調査を行った。5月3日には途中のDon Nangloyに立ち寄りながらコーン島に到着した。
5月4日、午前はコーンの小学校で採血し、午後コーン島の北西約8?の対岸に位置するDon Nangloyに渡り、重症の晩期患者数名を診察するとともに、付近を調査してgamma N.apertaの棲息を確認した。この村落では未だ集団化学治療は行われていない。5月5日はこの村落の住民30名を検便したが、予想に反して僅か2名の軽感染者を見いだすにとどまった。感染していることを願って飼い犬2頭を購入した。5月6日、コーンの病院にて犬2頭を剖検したが虫体は検出されず、また軽感染者2名の糞便について孵化法を試みたが少数のミラシジウムしか得られず、貝への感染実験は不可能に終わった。
5月7日、Don Nangloyにて糞便材料を受取り、泥濘の悪路を走って夕方パクセヘ帰着。
5月8日は病院検査室にて糞便の固定集卵処置、気象観測所でメコン川水位データの入手、衛生部長以下部員を招待して慰労夕食会。
5月9日、空路ビエンチャンに帰着。
5月10日、保健副大臣Dr.K.Rasmyおよび保健予防局長Dr.K.Pholsenaに調査結果の報告。
5月11日と5月12日は週末休日。
5月13日、バンコクへ空路帰着。
5月14日から16日までマヒドン大学にて糞便試料鏡検したが全例虫卵陰性。感染貝、感染マウスの受領。

 

 

 

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